USB-C充電器を選んでいると、「PD対応」と並んで「PPS対応」という表記を見かけることがあります。
「PDとは違う規格なの?」「PPS対応の充電器を選んだほうがいい?」と迷う人もいるのではないでしょうか。
PPSは、USB PDによる急速充電の中で、接続した機器に合わせて電圧などを細かく調整できる仕組みです。
ただし、すべてのスマートフォンやUSB-C機器でPPSが必要というわけではありません。
まず結論
PPSは、対応する機器に合わせて電圧などを細かく調整しながら充電できる仕組みです。
PPS対応スマートフォンの急速充電を活かしたい場合には確認したい機能ですが、すべての人に必須というわけではありません。
この記事では、USB-C充電器のPPSとは何か、PDとの違い、PPS対応充電器が必要な人・必要ない人をわかりやすく整理します。
PPSとは?
PPSは「Programmable Power Supply(プログラマブル・パワー・サプライ)」の略です。
USB PD(Power Delivery)の仕組みの中で、接続した機器に合わせて充電時の電圧などを細かく調整できる機能です。
一般的なUSB PDでも、充電器とスマートフォンなどの機器が対応する条件を確認しながら電力を供給します。
PPSでは、さらに細かく電圧を調整しながら電力を供給できるため、対応する機器では効率よく急速充電できる場合があります。
PDとPPSは何が違う?
PDとPPSは、まったく別の急速充電規格というわけではありません。
大まかには、USB PDという急速充電の仕組みの中に、より細かな電力調整を行えるPPSという機能があると考えるとわかりやすいでしょう。
| 項目 | USB PD | PPS |
|---|---|---|
| 主な役割 | USB-Cで電力を供給する急速充電規格 | 電圧などを細かく調整する仕組み |
| 特徴 | 機器と充電器が対応する条件で充電する | 対応機器に合わせてより細かく調整できる |
| 利用条件 | 機器・充電器などがPDに対応 | 機器・充電器などがPPSに対応 |
そのため、「PD対応」と「PPS対応」を同じ種類の機能が2つ並んでいると考えるより、PDによる充電をより細かく制御できる機能がPPSと理解すると整理しやすくなります。
PPS対応だと何がいい?
PPSの特徴は、接続した機器が必要とする条件に合わせて、充電器側の出力を細かく調整できることです。
対応するスマートフォンなどでは、メーカーが想定する急速充電を利用するために、PPS対応充電器が必要になる場合があります。
また、機器が必要とする電圧に合わせて調整しながら充電することで、電力変換によるロスや発熱を抑えやすくなることもPPSのメリットです。
ただし、PPS対応充電器に変えれば、どんなスマートフォンでも必ず充電が速くなるわけではありません。
実際の充電速度は、スマートフォンなどの機器側の仕様、充電器の出力、使用するUSB-Cケーブルなどによって変わります。
PPS対応充電器が必要な人
次のような場合は、PPS対応充電器を選ぶメリットがあります。
- PPS対応スマートフォンを使っている
- 端末が対応する急速充電をできるだけ活かしたい
- これからUSB-C充電器を買い替える予定がある
- 今後の機器変更も考えて対応範囲の広い充電器を選びたい
特に、使用しているスマートフォンの仕様に「PPS対応」と記載されている場合は、充電器側の対応状況も確認しておくとよいでしょう。
PPSがなくても困らない人
一方で、すべての人がPPS対応充電器へ買い替える必要はありません。
- 現在の充電速度に不満がない
- 使用している機器がPPSに対応していない
- スマートフォンの急速充電を特に重視していない
- 現在使っているPD充電器で用途を満たしている
このような場合は、PPSの有無だけで判断するよりも、必要なW数・ポート数・サイズ・使い方などを優先して選ぶほうが実用的です。
PPS対応充電器を選ぶときのポイント
使う機器がPPSに対応しているか確認する
まず確認したいのは、充電するスマートフォンや機器側がPPSに対応しているかどうかです。
機器側がPPSに対応していなければ、PPS対応充電器を使ってもPPSによる充電を利用することはできません。
必要なW数を確認する
PPS対応という表示だけで充電器を決めず、使う機器に必要な出力も確認しましょう。
スマートフォン中心なのか、タブレットやノートパソコンにも使うのかによって、選びたいW数は変わります。
20W・30W・45Wの違いや用途ごとの目安については、こちらの記事で詳しく整理しています。
▶︎ 充電器のワット数で選ぶ|20W・30W・45Wの違いと目安
USB-Cケーブルの対応電力も確認する
急速充電では、充電器だけでなくUSB-Cケーブル側の対応も確認しておきたいポイントです。
特に高出力で使用する場合は、必要な電力に対応したケーブルを組み合わせることが大切です。
PD対応ケーブルを選ぶときの注意点については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
▶︎ USB-CケーブルはPD対応なら何でも同じ?|選ぶときの注意点
PD・PPS・GaNは役割が違う
USB-C充電器では、「PD」「PPS」「GaN」という言葉を一緒に見かけることがあります。
この3つは、それぞれ役割が異なります。
- PD:USB-Cで電力を供給する急速充電規格
- PPS:PDの中で電圧などを細かく調整する仕組み
- GaN:充電器の小型化や高効率化に活用される半導体技術
つまり、「PD・PPS・GaN対応」といった表記があっても、同じ種類の機能が3つ並んでいるわけではありません。
GaN充電器の特徴や、普通のUSB-C充電器との違いが気になる場合はこちらの記事も参考にしてください。
▶︎ USB-C充電器はGaNを選ぶべき?|メリット・デメリットをわかりやすく解説
迷ったらPPS対応を選ぶべき?
これから新しくUSB-C充電器を購入するなら、価格やサイズなどの条件が大きく変わらない範囲で、PPS対応モデルを選んでおくのはひとつの方法です。
ただし、PPS対応という理由だけで充電器を決める必要はありません。
実際の使いやすさでは、必要なW数、ポート数、サイズ、持ち歩くかどうかなども重要になります。
「結局、自分にはどんな充電器が合うの?」と迷った場合は、充電器選び全体を整理したこちらの記事から考えると選びやすくなります。
▶︎ スマホ・モバイルバッテリー用充電器の選び方|急速充電・W数・PDをやさしく整理
まとめ|PPSは対応機器に合わせて細かく充電する仕組み
PPSは、USB PDの中で、接続した機器に合わせて電圧などを細かく調整しながら電力を供給できる仕組みです。
PPS対応スマートフォンで対応する急速充電を活かしたい場合には、充電器側のPPS対応を確認する意味があります。
一方で、すべてのUSB-C機器にPPSが必須というわけではありません。
- 使う機器がPPSに対応しているか
- 必要なW数はいくつか
- 必要なポート数はいくつか
- 持ち歩きやすさを重視するか
こうした条件も含めて、自分の使い方に合ったUSB-C充電器を選ぶことが大切です。
「PPS対応だから選ぶ」のではなく、「自分の機器にPPSが必要か」で判断する。
これが、PPS対応USB-C充電器で迷わないためのシンプルな考え方です。


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